le monde lunatique

白銀色の月光を浴びて、狂ってしまったのは世界?それとも私?

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論文提出

昨日(29日)はようやく論文を学会に郵送した。今日が提出期限なので、昨日の郵送というのは、ギリギリのライン(まあ、いざとなれば、今日学会に持参するという手もあったわけだが)。提出するのが、レジュメ入りの原稿なのかレジュメと原稿を別々にプリントするのか、枚数制限はレジュメ込みなのかレジュメ別なのか(私の論文はレジュメをいれると規定の50枚を数行オーバーする)よくわからず、確認のため郵送をのばしているうちに原稿に手を入れるという悪循環(?)から、結局はギリギリまで原稿とにらめっこすることとなった。プリント・アウトした段階ではそれが決定稿のはずだったのだが、こうして少し時間が経つとまた不満がでてくる。提出した原稿は、6月に口頭発表したときのものよりはよくなっているはずだから、まあそれでよしとしよう。書き足りなかった文は、また新しく論文を書けばよい。
論文提出が済んだら、またいろいろな本を読もうと思っていたのだが、数日間、論文のことを必死で考えていたせいか、本棚をざっと見回してもそそられる本がない。それではと予定を変更し、気分がのっているところで、論文のなかでとりあげているMの著作の翻訳を完成することに決めた。
この著作は、18世紀に書かれた政治的作品なのだが、政治に関する議論を8通の手紙で知人に紹介するというスタイルをとっている(私の論文の前半は、この架空の手紙がもつ日付から、手紙が書かれた背景を考察したもの)。このうち第三の手紙までは翻訳済みで、今回の論文は、その第三の手紙を翻訳しているうちに一番わかりにくかったところを中心に分析したものだ。翻訳といっても、残り5通の手紙だけだから、集中して取り組めば、さして大変な量ではない。
ところで、第三の手紙のなかでわかりにくかった点(論文の要点)というのは、prescriptionという言葉の二重の意味。Mは、財産に関して、prescriptionが財産を守るというのだが、この場合のprescriptionは「時効」と訳される。ところで、財産がなぜ時効にかかるのかというと、Mは、個人財産というのは社会創設以来の本来的なものではなく、ある時点でその人のものと規定されたからだという論理を展開する。そしてここでいう「規定」もまた、prescriptionのもう一つの意味なのだ。整理すると、個人財産がある人に帰属するのに明確な理由はなく、それがある人のものだというのは社会的な「規定」にすぎない(とMは主張する)。とすれば、この論拠薄弱な個人財産がある人のものだと認められているのは、ずっとそれに反対する人がいなかったという「時効」による、というのだ。この議論とからめながら、Mはフランス国王の絶対的支配権も時効によるのだとして、絶対王政に反対する議論を展開していく。
「時効」という概念をこのような文脈で語った思想家を私は知らず、これは紹介に値するのではないかと思ったことが、某学会での口頭発表につながったというわけ。
Mの著作は日本ではまだ全然翻訳されておらず、どのようなかたちにせよ、とりあえず訳しておけば、次の人がMの思想に関心をもつきっかけになってくれるのではないかと思っている。
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  1. 2005/09/30(金) 10:24:50|
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